ペン先をイジってみたり
最近導入したPILOTのiro-utsushiなのであるが、これの中字のペンポイント(ペン先にある書き味に直接影響する部品)が買った段階から少しズレていた。
15倍のルーペで観察して漸く分かる1mmにも満たない程度のズレだ。
これくらいのズレであればまっすぐに筆圧を掛ければペンポイントが均されて書き心地は良くなるはずなのであるが、僕の書き方はほとんど筆圧が掛からない関係で少しでもズレがある場合、ペン先の動き方次第で段差が紙の表面を引っ掻く感覚があり書き味があまり良くないのが地味にストレスだった。
ならば、もういっそ自分で修正しよう……と。
iro-utsushiを観察してみる
iro-utsushiはつけペンの一種でペン先の構造は万年筆からペン芯を取り除いたもので単純だ。
ペン先自体は恐らく手持ちだとCocoonと一緒のものだと思われる。
その単純さ故か、樹脂軸に関して云えば実売価格そのものは2023年2月現在で700円しない程度。(木軸等でも2,000円しないくらい)
この価格なのでPILOTは修理受付をしていない、調整の最低金額で新品が買えてしまうから当然なのではあるが……。
ではどうすべきか
ペンポイントは上下にズレていて、右手で筆記する場合は外側に捻るとペンポイントのズレに対して適正な角度となる。
つまりはペンポイントを正面から見て左側が上にズレている。
この場合、左側に下向きの力を掛けるか右側を上向きの力を掛けて調整する選択肢があるわけだ。
ネットでの情報を見るとどちらのパターンでも調整している話が出てくるのであるが、使用中にペン先へ掛かる負荷を考えてそちらと逆方向に、正面から向かって左側のペンポイントに対して下向きの力を加えて修正することにした。
修正してみる
左手にiro-utsushiを持って右手親指の爪を修正するペンポイントに掛けてそちらだけに下向きの力を加えてみる。一度目の試みはほんの少しだけの力を掛けて動かしてみてルーペで観察したところ、ズレは修正されていなかった。
鉄ペン(ステンレス)なので金ペンに比べると硬いとは事前に調べて知っていたがどの程度の力を掛ければ良いのかわからないので、もう動かしすぎたのであれば戻せばいいし、安いので最悪買い直せば良いとばかりに結構大きく修正する側のペン先をしならせてみた、2度ほど。
まぐれであるがまさかのドンピシャでペンポイントは平らになった。
1mmにも満たないようなズレでこんなにも力を加えないといけないとなると鉄ペンのペン先の調整って大きくズレているときは大変かもしれない……。
他人にオススメはしないけど
メーカーが修理受付をしない商品なので初期不良対応で店舗に交換して貰うのを正直オススメするが、僕は今回ヨドバシの通販で購入し価格が安価なのもあって自力修正を試してみた。だがこれが正しいやり方なのか責任は持てない。
このあとにペン先が元の形に戻って書き味が悪化する可能性があるので経過観察をしながら使ってみようと思う。
インク色の比較が楽でいい
iro-utsushiは安価な樹脂軸モデルだと取り扱いも結構雑で問題ないし、気軽にインクの色比べが出来たり、年賀状でインクを頻繁に変更するときに便利で良いと思う。
先日購入したPARKERのブルーブラックを手持ちのブルーブラック系と比較してみる。
上から
PARKER QUINK Blue Black
Pelikan 4001 Blue Black(古典インク)
PILOT 色彩雫 月夜
SAILOR 四季織 夜長
字が下手くそなのは目をつぶってほしい。